欧州航空機大手エアバスは再燃する長距離フライトへの需要を取り込もうと、ワイドボディー(双通路)機の生産ペースを加速させる構えだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、エアバスはワイドボディー機「A350」と「A330neo」の生産ペースの引き上げを計画している。早ければ今週中にも発表する可能性があるが、まだ最終決定には至っていないという。コロナ禍でエアバスはワイドボディー機の生産を大幅に縮小した。だが、現在はコロナ感染防止の旅行制限がほぼ解除されたことで、航空各社は利用可能なワイドボディー機の不足に直面している。インドの国営航空会社エア・インディアは14日、エアバスと米ボーイングに合計470機のジェット機を発注したと発表。民間航空機の注文としては航空業界史上で最大規模で、これには「A350」40機が含まれている。