米金融大手ゴールドマン・サックス・グループが、クレジットカード事業の提携先拡大に向けた取り組みを一時停止している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、ゴールドマンは最近、米携帯電話サービス大手TモバイルUSとの共同ブランドのクレジットカード発行に向けた協議を打ち切った。交渉は進んだ段階にあったという。成立していれば、ゴールドマンにとって米アップルと米ゼネラル・モーターズ(GM)に続く3社目の提携となっていた。Tモバイルにとっては初の自社ブランドのクレジットカード発行となるはずだった。ゴールドマンはここ数週間で特典関連のコストやその他の経費に対する懸念を主な理由に、Tモバイルとの交渉から手を引くことを決めたという。一部の関係者はまた、ゴールドマンが一般消費者向けの銀行業務を見直しつつある中、Tモバイルも協議を進めることに懸念を抱いていたと指摘する。今後、Tモバイルは別の発行体を探す意向だという。