このところ、チャットボット(自動応答システム)「チャットGPT」やその技術を組み込んだマイクロソフトの検索エンジン「Bing(ビング)」がコンピューター画面をにぎわせている。中国の検索エンジン大手の百度(バイドゥ)は、人工知能(AI)を搭載した自前のチャットボットが成長回帰への起爆剤になることに期待を寄せている。投資家も同じ考えのようだ。百度の株価は今年に入ってから26%上昇し、ハンセンテック指数をアウトパフォームしている。だが事はそれほど単純ではないかもしれない。チャットボットが検索などの既存サービスをどこまで改善してくれるのか、また導入コストはどの程度なのかなど、まだ不明な点がある。一方、百度の主な収入源である広告収入は、中国の活動再開に伴う当初の勢いがなくなれば、再び低成長に戻るリスクがある。