ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は23日、複数の核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」を配備する方針を明らかにした。核戦力を刷新する狙いがある。プーチン氏はこの2日前、米ロ間の最後の核軍縮条約である新戦略兵器削減条約(新START)の履行を停止すると表明。24日にはウクライナ侵攻開始から丸1年を迎えるが、ロシア軍はこれまでの戦闘で深刻な能力不足を露呈した。プーチン氏は祝日「祖国防衛者の日」に合わせて演説し、「これまで通り、核戦力の3本柱の強化に一層注力する」と述べた。「3本柱」はICBM、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機からなる。同氏は2018年にサルマトに言及し、地球上のあらゆる地点に到達できると説明していた。ロシアは今週、モスクワの約500マイル(約800キロメートル)北にあるプレセツクの発射場でサルマトの発射実験を行ったが、米当局は実験が失敗したとの見方を示している。
ロシア、核戦力強化へ ICBM配備目指す
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