中国ネット通販最大手のアリババグループはここ数年、経済の減速と規制当局による締め付けで打撃を受けてきた。中国が経済活動を再開し、政府が経済成長を後押しする方向にシフトしたことで、こうした懸念は緩和されつつある。しかし、まだ安心することはできない。昔からの悩みの種である競争がアリババの足元に迫りつつある。アリババが23日に発表した2022年10-12月期決算は売上高が前年同期比2%増で、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスがまとめたアナリスト予想とほぼ同じだった。中国国内のネット通販事業は特に低調で、通販サイト「淘宝網(タオバオ)」と「天猫(Tモール)」の広告や手数料を含む中核の顧客管理部門の売上高は9%減となった。
アリババ、次の難題は競争激化
中国IT業界への規制強化は乗り切ったが価格競争に直面
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