開戦から1年を迎えたロシア・ウクライナ戦争の影響で米国の原油輸出が活気づき、金融面の影響力や地政学的な力の源となっている。  欧米諸国がロシア産エネルギーの大半を敬遠し、ロシア政府の石油収入に圧力をかける中、米国の原油輸出が記録的に増え、ガソリンやディーゼル、ジェット燃料の生産に必要な原油に関して欧州の不足分を補っている。  船舶追跡会社ケプラーによると、ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月以降、欧州への月平均海上貨物量は、その前の12カ月に比べて38%増えた。