説明がうまい人の「数学的思考」の話し方、分かりやすい上に説得力アップ人は話し方によって評価される。「数学的思考」による話し方ができるようになれば、自ずと評価が高まり、人生も好転するだろう(写真はイメージです) Photo:PIXTA

おすすめポイント

 少し話すだけで「頭がいいな」と感じる人がいる。大なり小なり人は話し方で評価されてしまうところがある。書店には多くの「話し方についての指南書」が並ぶ。それほどに話し方について悩んでいる人が多いということだ。多くの本が、「話し方」自体を題材にする中、本書『説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問』は「数学的思考」を身につけることによって、結果として話し方を改善しようとする。表面的な話し方ではなく、根幹にある思考力の側を鍛えることによって、「頭のいい人」に近づき、話し方をも変えようというのだ。

 著者は国内唯一のビジネス数学教育家の深沢真太郎氏だ。ビジネスパーソン向けの研修講師として活躍し、分かりやすい話し方が高く評価され、ビジネスの現場で信頼を得てきた。その「話し方」の極意を培った原点が数学にあるという。学生時代から数学は苦手だという方も、ご安心を。「説明が分かりやすい」と評判の著者が、読者の目線に立って、やさしい口調で分かりやすくポイントを解説してくれる。学校で習ってきた数学とは異なる「数学的」な考え方は、大人になった今ならば親しみすら感じられることだろう。

 著者が数学を通して説明力を磨き、分かりやすい話し方を身につけてきたことは、本書の端々から感じられる。説得力アップのための問題も利用しながら、ビジネスシーンでもプライベートでも大きな武器となる、「数学的」話し方を身につけよう。(林 美夢)