――筆者のマイケル・キンメージ氏はアメリカ・カトリック大学教授(歴史学)で、2014年から16年まで米国務省でロシア・ウクライナ担当の政策企画部スタッフを務めた。ハンナ・ノッテ氏はウィーン軍縮不拡散センター(VCDNP)のシニアリサーチアソシエイト。 ***  ロシアのウクライナ侵攻から1年がたち、外交のエンジンが回転数を上げている。中国は戦争終結に向けた計画を誇らしげに提案し、ハンガリーがそれを支持したところだ。トルコは当初から、ロシアと直接のつながりを持つ北大西洋条約機構(NATO)加盟国として仲介役を名乗っている。