「デヴィ夫人が孤児の里親に」で話題だが…カンボジア養護施設の知られざる“闇”と実態デヴィ夫人が里親になったトム・クムホン君とのショット(画像はデヴィ夫人のInstagramから)

タレントのデヴィ夫人がカンボジアの児童養護施設を訪問し、男の子の里親になったことは大きな話題になった。カンボジアの児童養護施設の運営に携わってきたメアス博子さんは「どの施設に援助するかは慎重になっていただきたい。中には寄付金を横領し、子どもたちを働かせて搾取するといった悪質な運営団体もある」という――。(カンボジアNGOスナーダイ・クマエ事務局長 メアス博子)

子どもを働かせて搾取する
悪質な運営団体もある

 最近、タレントのデヴィ夫人が、日本の公益財団法人が運営するカンボジアの児童養護施設を訪問し、9歳の男の子の里親になったというニュースがありました。

 デヴィ夫人のインスタグラムでは「さまざまな事情で家族を失い、施設にやってくる子供たちは世界中に数え切れないほど多くいます」とし、「私もほんの微力ですが、支援したいと思い、9歳の男の子“トム・クムホン”君の里親になりました」「継続的に支援をし、見守っていきます。日本とカンボジアとで距離は遠く離れていますが、心はいつも側に」と綴っています。

 私は約25年間にわたり、カンボジアの児童養護施設の運営に携わってきたので、デヴィ夫人のような著名な方がこうした支援活動を率先して行ってくれることで多くの人が社会問題に目を向け、自身の行動につなげるきっかけになり得ると感謝しています。

 それと同時に、援助する際のカウンターパート選びには慎重になっていただきたいと思います。中には寄付金を横領し、子どもたちを働かせて搾取するといった信じがたい悪質な運営団体もあるからです。また、カンボジアでは毎年のように子どもたちへの性的虐待や養子縁組に見せかけた人身売買まがいでの摘発が報道されています。そして里親になる際には、念頭に入れておいていただきたいこともあります。