中国などで販売不振に直面している世界の自動車メーカーがインドに照準を合わせつつある。インドは以前から課題を抱えた市場ではあるものの、今では無視できないほど大きくなっていると主要各社の幹部は話す。この1年間で日産自動車や仏ルノー、韓国の現代自動車、独フォルクスワーゲン(VW)がインド市場での新たな計画を発表した。日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は「長年、舞台裏で成長に向け準備していた」インドが、「今では成長している」と話す。乗用車の販売台数が昨年24%増加したインドは、中国と米国に次いで第3位の自動車販売国として日本と肩を並べている。経営コンサルティング会社のアーサー・ディ・リトルは、2030年までにインドの乗用車の年間販売台数が750万台を超え、昨年の380万台からおよそ倍増すると予測している。