「FAANG」の時代は明らかに終わったようだ。米国株式市場は目下、大手2社だけに支配されている。SP500種指数に占めるアップルとマイクロソフトの割合は合計13.3%と、過去最高水準に達した。一方で、他の大手ハイテク銘柄の影響力は薄れている。ストラテガス・セキュリティーズが1990年までさかのぼってデータを分析した。SPダウ・ジョーンズ・インデックスのシニア指数アナリスト、ハワード・シルバーブラット氏によると、2銘柄がSP500種で大きなウエートを占めるのは、1978 年のIBMとATTの組み合わせ以来だ。ここ10年は、フェイスブックを傘下に持つメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム、アップル、ネットフリックス、グーグルを傘下に持つアルファベットにほぼ一貫してマネーが同時に流入していた。何年も連続で大きく値上がりしていたことで、上昇気流が止まることはないと見込んだ取引が広く浸透。その頭文字をとって「FAANG」と呼ばれるまでになった。