スイス金融大手UBSグループは最近まで、競合するクレディ・スイス・グループとの間でアジアの大手企業や富裕層の取引獲得を競ってきた。UBSの幹部は現在、この地域で両行の業務をどのように統合するかという厄介な問題に取り組まなければならない状況にある。  これは、クレディ・スイスを32億5000万ドル(約4260億円)で買収することで合意した後、UBSの上級幹部が直面する難問の一つに過ぎない。今回の買収合意はスイス政府の主導で緊急にまとめられた。しかし、長年にわたりアジアを有力な成長市場と位置付けてきたUBSにとって、これは極めて重要な問題だ。