欧州での戦争、インド太平洋地域での緊張の高まり、ロシアおよび中国のイランとの協力関係の深化など、世界の政治情勢は暗くなる一方だ。しかし好転に向けた力強いシグナルも見られる。欧州では、春の反転攻勢を目指すウクライナを支援しようとする北大西洋条約機構(NATO)の決意は依然強固だ。アジアの同盟諸国は結束を強め続けている。日本と韓国は悪化していた関係を修復しつつある。オーストラリア、米国、英国の3カ国政府が安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」を次の段階に進めることで合意し、その流れをさらに補強するかのようにインドとオーストラリアは包括的な経済協定の交渉を約束した。中国の下手な外交によって疎外感を抱くフィリピン政府は、米国に新たな基地使用権を提供する。
【オピニオン】米国の後退に次策を練る同盟諸国
世界は秋田浩之氏の言う「プランAプラス」や「プランB」に移行しつつある
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