西側諸国の指導者らは、ウクライナでの戦争終結の望ましい形について、以前よりも明確なビジョンを持ち始めている。欠けているのは、それを実現するための計画だ。米欧諸国の政府は、戦車を含む西側が供与する新たな兵器に支えられてウクライナが反転攻勢に出れば、今春中にロシアによるウクライナ領土の支配に風穴を開けられるのではないかと期待している。そうなれば、理論上はウクライナ軍が戦場で優位に立ち、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を和平交渉の席に着かせることも考えられる。少なくとも、昨年2月の侵攻開始以降にウクライナから奪取した土地を手放すところまでは、プーチン氏が譲歩するかもしれない。その後、ウクライナは自由に西側陣営に軸足を移せるようになり、敗れたプーチン氏は力を失い、ロシア国民の怒りにさらされるかもしれない。
ウクライナ戦争終結、西側に具体策なし
春の反転攻勢で風穴を開けられるかもしれないが、その後はなお不透明
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