米中は緊張が高まる両国関係の中でも台湾が最も不安定な火種だとしている。両国政府はウクライナでの戦争、偵察目的とされる気球、中国発の人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などを巡り非難の応酬を続けてきたが、台湾総統の訪米を控え、台湾が再び緊張の焦点になる見通しだ。台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は中米歴訪の途上で米ニューヨークとロサンゼルスに立ち寄り、来週カリフォルニア州でケビン・マッカーシー下院議長と会談する予定だ。バイデン政権当局者の間では、総統の訪米によって台湾周辺での軍事演習を実施する口実を中国政府に与えるなど、台湾の安全保障が損なわれかねないと懸念する声もある。蔡総統は29日にニューヨークに到着する。当局者や関係者によると、米当局者は蔡政権に対し、総統の滞在が過去の慣例の範囲内に収まるよう打診。中国政府には強い反応を示さないよう求めている。
台湾総統、29日から訪米 米中関係の火種に
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