ロシア当局がウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)記者のエバン・ゲルシコビッチ氏を拘束したことは、米国人を人質にするというロシア政府の常とう手段の悪質化を示している。これはまた、ロシアが文明諸国の一員という立場と決別しつつあることを示す新たな証拠でもある。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領には現在、ゲルシコビッチ氏の健康と身の安全を保証する責任がある。そして米バイデン政権は、ゲルシコビッチ氏の解放に尽力する義務を負っている。ロシアの悪名高い連邦保安局(FSB)は29日、モスクワの東方800マイル(約1290キロ)にあるエカテリンブルクで出張取材中だったゲルシコビッチ氏を連れ去った。30日の遅い段階で、WSJも米政府も同氏との接触を許可されていない。
【社説】ロシア、米国人記者を人質に
WSJ記者のスパイ容疑はでっち上げ
有料会員限定
あなたにおすすめ