世界の報道機関の編集責任者38人が、ロシアによる米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシコビッチ記者の拘束を非難し、即時釈放を求める書簡に署名した。編集責任者らは、ロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使に宛てた30日付の書簡で、ゲルシコビッチ氏の拘束を深く憂慮していると言明。「ゲルシコビッチ氏の根拠のない不当な拘束は、ロシア政府による報道メディア統制を著しくエスカレートさせるものだ」とし、「ロシアではジャーナリズムが違法で、現地から報道しようとする外国特派員は法の支配による恩恵を享受できないというメッセージを同国は発している」と批判した。書簡には、WSJをはじめニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、英BBCなどの報道機関のほか、非営利団体のジャーナリスト保護委員会(CPJ)など業界団体を代表する38人の編集者が署名。CPJは31日、この書簡をまとめたことを明らかにした。