リチウムの価格が2年ぶりに下落している。昨年のバッテリーコスト上昇で痛みを味わった消費者や自動車メーカーには追い風となる可能性がある。  調査会社ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンスによると、バッテリーの主要原料であるリチウムの価格は2年にわたり高騰し、12倍に跳ね上がっていたが、今年に入って30%余り下落している。流れが反転したことで、価格はより持続可能な水準に戻るとトレーダーはみている。  リチウム価格下落の背景には、主に中国における電気自動車(EV)需要鈍化と、市場が不安定でトレーダーが慎重になっていることがある。