報道記者などが加盟する米ナショナル・プレスクラブは6日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシコビッチ記者(31)に対し、報道の自由における最高の栄誉賞を授与した。ゲルシコビッチ氏は先週、取材目的で出張中にロシア連邦保安局(FSB)に逮捕され、現在も刑務所に収容されている。この賞は報道の自由を提唱したナショナル・プレスクラブの元会長にちなみ、ジョン・オーブション賞と呼ばれる。通常は年末に授与されるが、ゲルシコビッチ氏の事件への社会的関心を高め、現在進められている釈放への取り組みを支援するため、2023年の受賞者として急きょ発表することを決めたという。ナショナル・プレスクラブのアイリーン・オライリー会長と同クラブのジャーナリズム研究所のギル・クライン所長はWSJに寄せた声明で、「ゲルシコビッチ氏は17年以来、献身的かつ勇気をもってロシアから報道し、ジャーナリストが直面する危険が劇的に高まっているにもかかわらず継続してきた。彼の報道は、ロシア政府が同国で働く全ての外国人ジャーナリストに強いている制約を白日の下にさらした」と述べた。