夕食会や教会の集い、サッカーの試合の見学中などに、最初に聞かれないとしても2番目に必ず聞かれる質問がある。「お仕事は何ですか」だ。「天気について話すようなものだ」。シアトル在住のザック・ボーラーさん(45)はそう話す。オフィスと無関係の場面であっても、私たちの多くがまず仕事ありきになっている。自分の肩書に救命ボートのようにしがみつき、それこそが自分を相手にとって話す価値のある存在にしていると思い込んでいる人もいる。楽で無難な話題だからという理由で職業を尋ねている人もいる。あるいは、仕事にあまりにも多くの時間を取られ、他に何もする余裕のない人もいる。