近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも話題になった伝説のお笑い講師・本多正識氏による『1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』が発刊された。本記事ではナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちがその門を叩いてきた「NSC(お笑い養成所)」で本多氏が教えてきた内容をビジネスパーソン向けにアレンジした『1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』の出版を記念して書籍の一部を抜粋・再編集しながら本多氏が語る仕事に役立つ技術をお送りする。
口数は少ないのにコミュ力が高い人が会話のなかでやっていること
口数は少ないのにコミュ力が高い人というのがいます。おしゃべりなわけではないのですが、一緒にいて心地のいい人です。ビジネスパーソンやお笑い芸人に関係なく、そういった人のまわりには自然と人が集まります。
では、口数は少ないのにコミュ力が高い人とただのおとなしい人は何が違うのでしょうか。どちらも言葉数にそこまで差はないですが、コミュニケーションの部分においてはそれなりの差があります。
違いはズバリ「表情が豊かかどうか」です。「え?そんなこと?」と思われるかもしれないですが、人は話しているときに聞いている人に刺さっているのか自然と気にしてしまいます。聞いている人が無表情だとそれだけで、不安になってしまい話すことをやめてしまうのです。
もちろん嘘の表情をつくる必要はないですが、相手の目を見て反応することは非常に大事です。加えて、これはNSC(お笑い養成所)の生徒にも教えていることですが、表情をつくるときは相手に伝わるようにしなければなりません。自分では笑顔のつもりでも相手にはまったく伝わっていないということが起こるからです。笑顔は相手に伝わってはじめて成立するものです。
些細なことですが、これらのことができるようになるだけで、自然と好かれる人になるのでぜひ試してみてください。