ミッチ・デイさん(27)は3年間、ビットコインの乱高下――2021年の史上最高値も22年の暴落も――を経験した。それ以降、デイさんら多くの暗号資産投資家は金投資に乗り出した。彼はカナダ・ブリティッシュコロンビア州ケロウナの大学生。「金と銀は年寄りのものだとずっと思っていた」と話す。「金を買っても必ずしも金持ちになるわけではないが、先行きが不透明な時期には他の資産より価格が下がりにくいだろう」暗号資産は銀行や国の通貨に左右されないと教え諭していた一部の投資家が、暗号資産価格の急落で打撃を受け、金に分散投資している。ソーシャルメディア向けマーケティングプラットフォーム「フートスイート」(本社バンクーバー)のニック・マーティン氏が行った分析によると、昨年、「crypto(暗号資産)」と「gold(金)」が同時に検索された回数が2018年以来の高水準に達した。またグーグルトレンドの過去20年ほどのデータによれば、「how to buy gold(金の買い方)」のフレーズがグーグルで検索された回数は、今月に入ってからこれまでに最高水準を付けた。
暗号資産で打撃、金に向かう投資家
値動きの激しい暗号資産から離れて一休みしたい世代が、ゴールドに新たな魅力を見いだしている
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