【バルビンコベ(ウクライナ)】元治安部隊員で殺人罪で有罪判決を受けたエフゲニー・ヌジン受刑者(55)は、ロシアの厳重な刑務所に収容された極貧の囚人としてそれなりに幸せな人生を切り開いていた。  20年にわたる服役中、受刑者や刑務官に取り入り、禁制の携帯電話を入手したり、刑務作業を免除してもらったり、獄中結婚した女性と3泊過ごさせてもらったりした。  「刑務所生活について知るべきことは全て知っている。それに関して私はプロだ」。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が昨秋に行ったインタビューでヌジン受刑者はそう語った。彼は2027年に釈放される予定だった。