暗号資産(仮想通貨)関連企業は、市場が勢いを失う中で顧客層を拡大するため、伝統的金融商品に依存し始めている。ブロックチェーンを基盤とした非中央集権型(分散型)金融を手掛ける企業の中で、利回りを高めるために米国債を購入する企業が増えてきている。DeFi(ディーファイ)とも呼ばれる分散型金融は、デジタル資産の借り入れ、貸し付け、利子の受け取り、取引などを人的な仲介なしに行うことを可能にする。新興のDeFiサービスは、強気市場がピークに達した2021年には、年率で2桁、場合によっては3桁の利回りを投資家に約束していた。しかしその後、中央銀行の利上げで投資家の投機的資産購入意欲が衰えたことで、こうしたピア・ツー・ピア(P2P)の暗号資産金融サービスが提供する利回りは大幅に低下した。
窮地のDeFi金融会社、頼るは米国債
分散型金融企業が伝統的金融商品を活用
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