米連邦準備制度理事会(FRB)は、根強いインフレと脆弱(ぜいじゃく)な銀行という問題を抱えている。連邦議会とジョー・バイデン大統領には、連邦政府の借入限度額の引き上げが不可欠となる期限が迫っているという問題がある。この全ての問題に一度に対処する方法があるかもしれない。理由は次のようなものだ。銀行は金利の上昇で苦境に陥っている。金利が上昇したのはインフレが高水準にあるためで、インフレ率が高過ぎるのは需要が旺盛なことが要因だ。需要を沈静化するには、連邦政府が歳出を削減するのが一つの方法となる。図らずもこれは、下院で過半数を占める共和党が、31兆4000億ドル(約4240兆円)となっている連邦政府の借入上限の引き上げを認める代わりに要求していることだ。
米債務上限問題、合意はインフレ緩和に役立つか
歳出削減は早期利下げを促し、銀行への圧力が和らぐかもしれない
有料会員限定
あなたにおすすめ