米国の物価上昇率はまだ高過ぎる。米連邦準備制度理事会(FRB)が6月に開く次回会合で、この点が政策当局者による利上げにつながる可能性は低いが、今後数カ月でインフレ率が大きく下がらない限り、FRB当局者は利上げを再開するだろう。労働省が10日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.4%上昇、前年同月比では4.9%上昇となった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.4%上昇、前年同月に比べると5.5%上昇した。以前よりは落ち着いてきた。昨年6月にCPIは前年同月比で9.1%上昇していた。9月はコアCPIの前年同月比上昇率が6.6%に達した。だが今のところ、インフレの減速ペースはあまりも緩慢だ。このところの銀行システムへのストレスと連邦政府の債務上限問題を巡る不透明感がなかったならば、FRBは恐らく6月の会合で利上げするだろう。
米インフレ鈍化ペース、FRBにとって十分か
今後数カ月でインフレ率が大きく下がらない限り、FRBは利上げを再開するだろう
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