米中間の緊張がくすぶる中、海外での新規株式公開(IPO)や売り出しを望む中国企業にとってスイスが新たな資金調達の場となっている。一つ問題がある。スイス証券取引所(SIX)に上場している大半の中国企業の株価は、欧州での公開・売り出し価格が決まって以来、大幅に下落しており、取引もほとんどない。昨年以降、中国企業13社がスイスでいわゆるグローバル預託証券(GDR)を販売し、43億ドル(約5850億円)を調達した。調査会社ディールロジックのデータによると、中国企業が2022年初め以降、米国でIPOを通じて調達した資金は10億ドルで、スイスでの調達額はこれを大幅に上回った。監督当局に提出された開示文書をゴールドマン・サックスの調査アナリストが調べたところ、さらに少なくとも30社がGDRの発行を申請している。
中国企業、スイス上場が重しに
取引が低迷する中、中国国内市場で株価下落
有料会員限定
あなたにおすすめ