ジョー・バイデン米大統領は米中関係の改善を予想しているが、こうした期待は、中国のハッカー集団が米国の政府と軍のインフラに攻撃を仕掛けていたという24日の報道によって、無残にも打ち砕かれた。西側諸国の情報当局とマイクロソフト社は、「ボルト・タイフーン」の名で知られるハッカー集団が、米軍基地があるグアム島の施設を含め、有事の際に攻撃対象になり得るあらゆる施設にスパイ行為を行っていることを公表した。マイクロソフトは、危機の際に米国の通信を遮断することが中国の狙いかもしれないとしている。このニュースは、米国がサイバー攻撃に対していかに脆弱(ぜいじゃく)かを浮き彫りにする。われわれは紛争が起きるまで、システムの深部に仕込まれたウイルスの存在に気付かない可能性がある。この問題の発覚は、議会超党派による時宜を得た10項目の政策提言が出された時期と重なった。下院の中国共産党(CCP)に関する特別委員会は今週、「台湾海峡の平和と安定」を維持するための提言を採択した。