ウクライナでの戦争に伴う根強い経済不安や、状況が今後悪化する一方となるかもしれないとの懸念を背景に、ロシア人たちはここ数カ月、資金を闇市場でドルに替えたり、国外の銀行口座に移動させたりしている。  ロシアでは西側諸国による制裁でドルとユーロの利用がほぼ不可能になったにもかかわらず、ウクライナ侵攻後の数カ月で国外に資金が流出した。中央銀行のデータによると、資金流出は開戦前の水準に落ち着くどころか、今年も続いている。国内の経済問題に対する国民の不安や、徴兵を回避するロシア人男性たちが出国していることで、マネーの流出が加速している。