シリコンバレー銀行(SVB)の3月の破綻に始まる銀行セクターの問題は、企業の採用意欲に大きく影響したのだろうか。ひと言で言えば、答えは「ノー」だ。米労働省が31日発表した4月の雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数(季節調整済み)は1010万件と3月の975万件から増加し、1月以来の高水準に達した。失業率が50年超ぶり低水準となる中で、失業者1人につき1.8件の求人がある計算になる。これは昨年3月に記録した過去最高の2倍には及ばない。だが、新型コロナウイルスが流行する前の最高記録(労働省が集計した求人件数のデータ、および2000年12月以前についてはサンフランシスコ地区連銀のエコノミスト、レジス・バーニチョン氏が1951年までさかのぼって収集したデータに基づく)は1953年の1.7件だった。
米求人増、株には良くないサプライズ
雇用市場の好調さがFRBの判断に影響する可能性
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