カナダの山火事で発生した煙により、有害な水準まで悪化していた米北東部の大気汚染は、現在は中部大西洋岸に集中している。政府の追跡サイト「エアナウ」によれば、山火事の煙は今週に入りニューヨークや周辺地域の空をオレンジ色に染めたが、8日にはフィラデルフィアやボルティモア、首都ワシントン、そしてバージニア州リッチモンドで大気汚染の悪化が見られた。米国立気象局(NWS)の気象学者、コーディー・レッドベター氏は、煙が上空に停滞したことから、北東部の多くの地域で大気の汚染度は3日連続で有害な水準になっていると述べた。米北東部では視界不良によって一部の航空便に遅延が発生しているほか、ニューヨーク市の学校では9日には対面式の授業が中止となり、リモート形式で授業が行われる。