米国がリセッション(景気後退)に見舞われそうだと予測するのも、そうでないと予測するのも構わない。しかし今は、どちらの予測も過信しすぎるのはよくないだろう。
米国が景気後退の瀬戸際にあることを示す証拠はたくさんある。例えば、財務省短期証券3カ月物の利回りは、10年物国債の利回りを大きく上回っている。このようなイールドカーブ(利回り曲線)の逆転は、過去にはほぼ決まって景気後退の予兆となってきた。イールドカーブに基づくニューヨーク連銀のモデルでは、今後1年間に景気後退が起こる確率は71%とされている。