20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)
東京外国語大学のキャンパスはどんな雰囲気?
13万m2の広大な敷地を誇る府中キャンパスは、西武多摩川線多磨駅から徒歩5分。
キャンパスは米軍基地跡地を利用しており、周囲は住宅街なのに、驚くほど緑が多い。駅の周辺は昔からの商店街だが大学生が寄るような店は少ない。近くにJリーグの「FC東京」と「東京ヴェルディ」のホームスタジアムである味の素スタジアムがある。また、隣に武蔵野の森公園や警察大学校、調布飛行場などもあり、外大の留学生や外国人教員、近所の親子連れなど含めて実にさまざまな人が往来している。都心と比べると高い建物が少なく、広々とした印象だ。
正門と裏門にある「T・U・F・S」の文字でつくられたモニュメントが外大の象徴。円形の中央広場をレンガ色の各施設が取り囲む様は、コロシアムを連想させる。4階建てで開放的な吹き抜けのある図書館には、286言語以上の約88万冊がズラリと並び、新聞や雑誌、DVDなどの資料も充実している。
最も存在感のあるのが8階まで吹き抜けの研究講義棟。建物内にはガラス張りの天井から陽光が差し、デパートのような透明のエレベーターまである。全体的に贅沢なキャンパスだが、学生たちに言わせると「見た目ばかりで機能性は低い」「夏は暑くて冬は寒い」「ちょっと狭く感じるんですよね」と。他大の状況を知らぬがゆえの不満だろう。キャンパスのあちこちに、海外アーティストや卒業生アーティストなどによる作品が飾られている。