生成系AIで「なくなる職業・減る仕事」、マネージメントや高度金融サービスにも波及生成系AIによって翻訳や校正の仕事は代替され、マネージメントや高度な金融サービスでも生産性が高まるために失業する人が出そうだ。しかし「バタフライ・エフェクト」で思わぬ変化の起きそうだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

AIが変える未来の雇用事情
「バタフライ・エフェクト」で思わぬ変化も

 ChatGPTなどの生成系AIによって文章を書くなどの作業が代替され雇用への影響が懸念されている。

 生成系AIが人々の仕事や雇用に与える影響を考える際には、まず生成系AIの機能を理解することが重要だ。

 多くの人は、生成系AIは創作をしたりデータを集めて提供したりするものだと誤解している。しかし、生成系AIは創作もできず、正しいデータを提供することもできない。生成系AIとは指示に従って文章を生成するための仕組みだ。

 そのうえで文章を書く仕事を中心として、ホワイトカラーの仕事にこれからどのような変化が起きるかを考えてみると、業務用の翻訳や形式的な校正などの仕事は生成系AIに代替される可能性が高いが、マネージメントや高度な金融サービスでも仕事は残っても職が減る。

 だがその一方、生成系AIで言葉の壁が低くなり国際分業が進むなどでプラスの「バタフライ・エフェクト」が起きる可能性もある。