「将来のお金が不安」「貯金や投資なんて余裕はない」「買い物を楽しめない」──​お金の悩みは尽きることがない。そんな中で「若い人ほど読んでほしい」「お金の知識を網羅的に学べる」と絶賛の声を集める本がある。『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』だ。誰でも今日からスタートできる「お金の増やし方」を提示し、世界で累計100万部突破した大ベストセラーだ。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと本書の実践者が増えている。本稿では本書から一部を特別に公開する。

「夫婦で金銭感覚が合わない」と感じたらとるべき1つの行動【資産運用の達人が教える】Photo: Adobe Stock

誰もお金の使い方を批判されたくない

「ラミット、夫がゲームにお金を使いすぎています。これではお金を貯められません。夫にそう話しても、私の意見を無視して、次の日に新しいゲームを買うんです」

 このような不満が、結婚したカップルから私のもとに頻繁に寄せられる。

 解決策は相手を批判するのではなく、夫婦の目標に目を向けてもらうことだ。

 相手にお金を使わないでくれと言い続けても、気を悪くしてあなたの声を無視するだけだ。

 人は誰も自分のお金の使い方を批判されたくはない。

 相手の個人的な問題として捉え続けても、解決の糸口は見つからないのだ。

まずは将来のプランについて話し合う

 そうではなく、もっとシンプルに捉えよう。

 ダイエットに置き換えると、デザートを食べすぎたことを非難するのではなく、まずお皿に野菜とタンパク質をいっぱい盛るよう説得するのだ。

 バケーションやクリスマスプレゼント、新車などのために、毎月どのくらいお金を貯める必要があるのか、金額を確認した上で、貯蓄目標と目標を達成する具体的なプロセスについて、ふたりで話し合おう。

 こうしておけば、次に話し合いをするときには、夫婦の計画に焦点を合わせることができる。

 あなたが外食で散財したことや、パートナーが直行便チケットを買ったことを非難し合うのではなく、ふたりのプランについて話し合うのだ。

 目標に対するふたりのアプローチは当然、異なるだろう。

 例えば、あなたは有機食材への支出を優先する一方、パートナーは旅行を優先するかもしれない。

 目標に到達するまでのプロセスに関しては柔軟になろう。

 相手ではなく、ふたりの計画に焦点を合わせることで、お金の使い方が夫婦の目標に沿ったものになる。

 こうすることで、賢いお金の使い方ができるようになるのだ。

(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)

ラミット・セティ Ramit Sethi

ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、お金やビジネス、心理学について幅広い読者に向けて情報を発信している。これまでにThe New York Times、Fortune、The Wall Street Journalなど多くの経済メディアで取り上げられてきた。スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、現在は妻とニューヨークに住んでいる。2023年4月より、Netflixでラミット・セティを特集した『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ』が全世界に配信。