米食肉加工大手タイソン・フーズは、鶏肉のサプライチェーンに特定の抗生物質を再導入し、同社ブランドの鶏肉製品から「抗生物質不使用」のキャッチフレーズを削除する。同社はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に寄せた発表文の中で、これは人間の健康にとって重要ではない薬品に関わるもので、「タイソン」ブランドの生鮮・冷凍・調理済み製品の全てに適用すると述べた。この措置は年末までに実施する。事情を知る関係者によると、タイソンが一部の鶏の飼料に加える予定の抗生物質はイオノフォアとして知られるもの。イオノフォアはコクシジウム症という家禽(かきん)の病気を抑制するために使用されるもので、世界保健機関(WHO)は人間の病気の治療に医学的に重要であるとは考えていない。この措置によりタイソンは、対象製品から「抗生物質不使用」のラベルを剥がす必要があるという。