米大統領選では候補者による討論会は選挙戦の欠かせないイベントであり、予備選においては特に重要だ。有権者にとっては、各候補がプレッシャーのかかる状態でいかにうまく立ち回れるかを見極める良い機会だし、知名度の低い候補者には有力候補者たちに対抗して顔を売るめったにない場となる。候補者討論会は、2008年の大統領予備選でバラク・オバマ氏がヒラリー・クリントン氏を破る一助となった。2016年の大統領選でもドナルド・トランプ氏の勝利に助けとなった。それだけに今回、トランプ氏が討論会への不参加をちらつかせていることは注目に値する。トランプ氏とそのアドバイザーは、彼が共和党内で行われる初回の大統領候補者討論会を回避する公算が大きいことを示唆している。共和党全国委員会(RNC)は初回の討論会を8月23日にウィスコンシン州ミルウォーキーで行う予定だ。これを主催する報道機関はFOXニュースで、同ネットワークはトランプ氏の集会を常に生中継しているわけではないため同氏は立腹している。同氏は最近、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、自身を討論会に「出させて、視聴率を稼ぎたい」とFOXは考えていると投稿した。
【社説】トランプ氏は討論会を回避するのか
参加拒否なら怖がっていると有権者に思われても仕方がない
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