日経平均がバブル後最高値を更新した。だが、「将来のお金の問題が不安だ」「投資が大切だと漠然とわかっているが、なかなか行動に踏み切れない」「貯金や投資を始めてはみたものの、自分の方法が正しいかどうか確信が持てない」──そんな悩みを抱えていないだろうか? そんな人に朗報がある。
全世界350万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルが「ニックのように、データの真の意味を理解できるデータサイエンティストでありながら、説得力のあるストーリーを語れる人はまずいない。絶対読むべき一冊だ」。全世界1000万部突破『Atomic Habits』著者ジェームズ・クリアーが「お金に関する価値ある知恵と実践的なアドバイスが満載」と強力ダブル推薦する注目書がついに日本上陸。
全米ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。
全米屈指のデータサイエンティストによる、お金を貯め、富を築くための証明済の方法を初公開。本稿では、本書から一部を抜粋・編集しながら、「自分より“お金持ち”に嫉妬しなくなる習慣」について見ていこう。
ほとんどの人が
実際より裕福でないと感じる理由
本書では、なぜほとんどの人が実際より裕福でないと感じるのか説明した。
たとえば、あなたは自分より裕福な人を少なくとも一人は思い浮かべることができるだろう。
その裕福な人には裕福な友人がいる可能性が高いので、その人も自分より裕福な人を思い浮かべることができる。
もしできなければ、大金持ちの有名人(ビル・ゲイツやジェフ・ベゾス等)を思い浮かべられるだろう。
つまり誰もが(世界一の大富豪を除けば)他の誰かを指差し、「私は金持ちではない。金持ちなのはあの人だ」と言えるということだ。
本書で紹介した、ブランクファインのような億万長者が、自分のことを「暮らし向きがいいだけ」と感じるのもそのためだ。
あなたも、ブランクファインと似たようなことを考えているはずだ。
なぜなら、自分で思っているより、はるかに裕福である可能性が高いからだ。
世界で上位10%の金持ち
たとえば、スイスの銀行クレディ・スイスによる2018年版の「グローバル・ウェルス・レポート」によると、純資産が4210ドル以上ある人は、裕福さで世界の上位半分に位置する。
純資産が米国人の純資産の中央値である9万3170ドル以上ある人は、世界の上位10%に入ることになる。
世界で上位10%の金持ちだという読者は、意外と多いのではないだろうか。
ただ、世界全体を比較対象にするのはおかしい、と思った人は多いはずだ。
発展途上国の農業従事者のような経済的に恵まれない人たちと比べて自分は金持ちだと考えるのは公平ではない、と。
だがブランクファインもおそらく、あなたや私のような人と自分を比較するのは公平ではないと思っているはずだ。
確かに、彼の「自分は金持ちではない」という主張は、私たちが世界の上位10%に入っていても「自分は金持ちではない」と主張するより、客観的に見て突飛なものである。
しかし、これは根本的には同じ主張であり、程度の差があるにすぎない。
上位10%なら金持ちなのか? 上位1%、あるいは0.01%なら?
また、その基準は? 世界? 国? 都市?
正解はない。金持ちというのは相対的な概念だからだ。
たとえば、2019年の米国で上位1%の金持ちでいるためには、1110万ドルの純資産が必要になる。
だが、年齢や学歴を基準にすると、上位1%の純資産額には大きな幅が出てくる。
34万1000ドルから3300万ドルまで幅が広がるのだ。
上位1%に入るための純資産額は、「35歳未満の高校中退者」という条件にすると34万1000ドルだが、「65~74歳の大卒者」という条件にすると350万ドルになる。
「お金持ち」に嫉妬しない習慣
下記の図は、米国の世帯上位1%の純資産を学歴と年齢の条件別に示したものである。
これが、誰も「自分は金持ちだ」と考えない理由だ。
もっと裕福な人の存在は、いくらでも目に入ってくるからだ。
これを避ける秘訣は、自分よりも裕福な人のことばかり見ず、自分がいかに恵まれているかを考えることだ。
(本稿は『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の一部を抜粋・編集したものです)