新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことで、コロナ禍によって大打撃を受けた業界・企業の業績の完全復活に対する期待が高まってきた。上場49社、15業界における月次の業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「月次で明暗!業界天気図」。今回は、6月度のドラッグストア編だ。
ツルハ、ウエルシア…
好調業界の「勝ち組2社」は?
ドラッグストアの主要5社が発表した6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ツルハ(ツルハホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
6月度:前年同月比104.6%(4.6%増)
◯ウエルシア(ウエルシアホールディングス〈HD〉)の国内ドラッグストア売上高
6月度:前年同月比104.2%(4.2%増)
◯コスモス薬品の既存店売上高
6月度:前年同月比108.6%(8.6%増)
◯マツキヨココカラ&カンパニーの既存店売上高
6月度:前年同月比107.2%(7.2%増)
◯サンドラッグのドラッグストア事業_既存店売上高
6月度:前年同月比102.1%(2.1%増)
大幅に増収している企業はないものの、今回取り上げる5社全てが6月度において前年実績を上回っている。
一見すると、“どんぐりの背比べ”状態にも見える5社だが、実は、各社の月次業績について時間軸を広げて分析すると印象がガラリと変わる。明らかな「勝ち組」2社が浮き彫りとなるのだ。
いったいどの会社か、予想はつくだろうか。次ページで詳しく解説しよう。