石井亮次アナウンサーが大人気だ。『ゴゴスマ』(TBS系)に加え、今春から長寿番組『世界ふしぎ発見!』(TBS系 土曜午後9時)の草野仁アナウンサーの後任司会者や、『ノックは無用!』『ノンストップゲーム』など伝説の番組も生み出した関テレ土曜昼枠の新番組『LIVEコネクト!』のレギュラー司会者も務め、毎日テレビで見かけない日はない。地方ローカルだった『ゴゴスマ』(TBS系)を全国区の人気番組に躍進させたばかりか、全国からも依頼が殺到するのはなぜなのか? 石井亮次アナウンサーが自らのコミュニケーション術や話し方を余すことなく書いた著書「ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方」から抜粋して紹介する。

【超人気アナが教える】どうしても会話が弾まないときはこう考えるPhoto: Adobe Stock

2往復の会話で相手が話したいかジャッジする

 僕は、もともと性格的に人としゃべるのが好きですし、せっかく会話するなら楽しい雰囲気で話したいとも思っています。仕事柄も会話上手は目指すところです。
 本書でも会話を楽しく弾ませるための経験的なコツをたくさん書いています。

 でも、正直に申し上げると「100%誰とでもうまくいく」というのは無理だとあきらめています。どんなにがんばっても、今後さまざまな努力を積んだとしても、会話が弾まないということは起こり得る。そして、「それで、ええやん」とも思います。

 会話が弾まない人を深追いしなくていいと思うんです。
 相手にとっても迷惑だし、自分自身のエネルギーの消耗も激しい。いいことは一つもありません。

 世の中にはいろんな人がいて、「しゃべりたくない」という人もいますし、「今はしゃべりたくない」という時もあります。残念ですが「あなたとはしゃべりたくない」と思われることもあるでしょう。そういう時は、無駄な努力をするよりも、さっさとあきらめたほうがいいと思います。

 ただ、相手が本当は会話に参加したいのにできずにいるのか、何らかの理由で会話に参加したくないと思っているのかの見極めは必要です。

 僕の場合は「2往復」の言葉のやり取りで、それを判断しています。

石井「今日は、えらい寒いですね」
相手「はい……」
石井「寒いのは得意なほうですか?」
相手「そうでもないです……」

 こんなふうに薄すぎる反応が繰り返し返ってきたら、もう潔くあきらめていいんじゃないでしょうか。せめて問い返してくれるとか、別の話題を出してくれるとかがないと、ひとり相撲で終わってしまいます。

返事をくれない相手を追いかけてはいけない

 お誘いなどのメールの場合のジャッジ方法についても、基本ルールは持っておいたほうが妙なストレスがたまりません。僕は、こう決めています。

「メールを送って返事が来なかったら、それ以降はメールを出すのを控える」

 いや、もしかすると、たまたま迷惑メールに入ってしまって相手の目に留まっていない可能性もあります。あるいは、タイミングが悪くてものすごく忙しい時に出してしまったせいで、うっかり返事を忘れておられるのかもしれません。

 ですが、基本的には、一回送って返事がなかったら「脈なし」です。相手にされていないということだと思います。そういう相手と無理にお付き合いしてもらわなくてもいいんじゃないでしょうか。それでも、どうしても「やっぱりあの人とのご縁をつないでおきたい」場合は重ねてメールを出すのではなく年賀状まで待ちましょう(笑)

*本記事は、「ゴゴスマ石井の なぜか得する話し方」から抜粋・編集したものです。