ChatGPTは働く人の敵か味方か?賃金や雇用へ影響の鍵を握るのは「需要」生成系AIは文章作成の生産性を飛躍的に向上させるが、それによって賃金や雇用がどうなるかは需要が増えるか否かで大きく左右される。「第3次産業革命」といってもいい技術革新に対応するには経済社会の構造を柔軟に変える必要がある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

生成系AIの雇用や賃金への影響
低スキル労働者に有利か?

 ChatGPTのような生成系AIは、雇用や賃金にどのような影響を与えるか? 多くの人が、この問題に強い関心を寄せている。

 カール・フレイ・オックスフォード大学准教授は、これらの技術は低スキル労働者に有利に働くだろうと、経済紙で解説しているが、そうなる可能性もあるが、そうならない可能性もある。

 生成系AIは登場したばかりの技術であり、実際に広く使われているわけではない。したがって、雇用を始めとする経済活動にどのような影響があるかについては、さまざまな可能性があり、見通すことが難しい。

 ただ生成系AIが雇用を増やしたり賃金が上がったりするプラスの影響を与えるかは、AIによって生産性が上昇するのに応じて需要が増えるかどうかが大きく左右するだろう。