ロシアで7月下旬に「ロシア、可能性の国」と題された会議が開催された。観光当局者がロシアの伝統である春のピクニック「マヨフカ」の開催計画を説明すると、議長役のウラジーミル・プーチン大統領はびくっとした。帝政時代、ボルシェビキ(後のソ連共産党)は政権転覆計画の隠れみのとしてマヨフカを利用していた。「マヨフカは警戒すべき言葉だ」。プーチン氏は眉をしかめてこう言った。「これが革命につながらないマヨフカであることを願う。この1世紀の間に、われわれは革命の上限に達しているのだから」「ロシアは進化に向かっています」。観光当局者はばつが悪そうな笑みを浮かべてこう言い、プーチン氏を安心させた。民間軍事会社ワグネル・グループが6月24日に反乱を起こし、政権のもろさが露呈して以降、革命やクーデターなどによって強制的に23年に及ぶプーチン支配に幕が引かれる可能性が高まったように見える。