抗がん剤「グリベック」は2016年に特許期間が満了し、現在では後発品が流通している。米国では月55ドル(約8000円)程度で購入できるはずだが、多くの患者が加入する医療保険プランはその100倍以上を支払っている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が価格データを分析したところ、米医療保険大手エトナを傘下に擁するドラッグストアチェーンCVSヘルスと、米医療保険大手シグナは、グリベックの処方に月々6600ドル以上を請求できることがわかった。このようなことが可能なのは、両社が傘下の薬局との間で価格を決めているためだ。希少疾患の治療などに使われる高額な後発薬の一部では、シグナとCVSの価格は、製薬会社の請求価格よりも平均で24倍以上であることがWSJの調べでわかった。