LTCM破綻から25年、新興国の投資妙味は低いままPhoto:Anton Petrus/gettyimages

 ロシア国債への投資が米ヘッジファンド「ロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)」を破綻に追い込んだ25年前に比べると、新興国市場ははるかに良い状況にあるが、投資面ではそうでもない。

 新興国の現地通貨建て国債を買い、為替リスクをヘッジするという手法は、LTCMが展開した特に有名なクオンツ戦略の一つである。1994年のメキシコ危機「テキーラ危機」や1997年のアジア金融危機など、1990年代は通貨危機が頻発したが、それでも投資家は新興国市場に資金を投じ続けた。