イスラエルにおける戦争が世界経済に与える影響は、ガソリン小売価格より電気料金に明確に表れるかもしれない。  中東情勢が緊迫化すると、反射的に原油のことが気にかかる。だが今回動きが大きかったのは天然ガス市場だ。天然ガスには、供給が打撃を受けた時の代替案がない。  イスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃した7日以降、ブレント原油先物価格は6%上昇した。甚大な人的被害が出ているにもかかわらず、今のところ世界の原油供給には何の影響も及ぼしていない。ただ、紛争が拡大すれば状況が変わる可能性はある。イランが関わってくればなおさらだ。