新築分譲戸建を最も安く買いたいなら「今しかない」理由新築分譲戸建てを安く買うなら、アフターコロナの今しかない?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新築分譲戸建の買い時が
「売れていない」時期

 家の買い時を聞かれることが多いが、筆者が実際やっていることとして「安い物件を見つけたら買い時」と答えている。相場は変動する。価格が高いときは売るのも高いが、買うのも高い。「住まいサーフィン」では、売る際は高値で売却するサービスを提供しているが、その実績は平均6%高となっている。この高値売却はいつでもやることができる。だからこそ、次に買う物件が安いときがチャンスなのである。

 2023年10月時点の持家購入検討顧客数は、コロナ禍の頃よりかなり少なくなっている。コロナ禍ではステイホームの時間が長く、リモートワークも多かった。そこで、シングルもファミリーも「もう1部屋」需要が喚起された。

 しかし2022年10月11日の全国旅行支援が開始されて以降、土日祝日の使い道は家探しから、レジャーなどに置き換わっていった。こうして、コロナ禍の特需は急速に下火になったのである。だから、今は持ち家の売れ行きは総じて悪い。

 新築分譲戸建の売れ行きを端的に調べる方法がある。事業者に聞いても本当のことは教えてくれないのが、不動産業界の常識である。たとえ聞いても、それが正しいか検証する必要がある。

 その方法とは、売出価格と成約価格の差を取ることだ。それは値下げ率を意味する。売れていないときはその差が大きくなる。不動産事業者だけが参照できるレインズというデータベースがある。これを集計した結果はホームページで公開されており、誰でも見ることができる。それを各年で平均すると以下の様になる。

2018年 -11.8%
2019年 -10.8%
2020年 -11.7%
2021年 -2.7%
2022年 -4.4%
2023年 -9.1%
2008年以降の総計 -6.4%
(※2023年は8月までの実績を反映)