同レポートによると、銀行が運用対象としている国内債券の平均残存期間は大手行で2年半ば、長期ゾーンへの投資額が大きい地域銀行では4年半ばに達しているという。これは「平均」だから、個別の金融機関によっては、投資対象とする債券の残存期間がもっと長いケースもあるだろう。

 問題はどうやら、金利が上昇したときに、地域銀行に破綻リスクがある、というあたりにあるらしい。

 しかし、急に達成することは難しかろうが、たとえば将来物価上昇率が2%で実質成長率が2%といった「本来目指すべき」経済状況になったら、長期金利は3~4%上がってもおかしくない。

 これはつまるところ、金融機関の破綻が怖いので、インフレ率も成長率も、実はまともなレベルに上げることができない、ということを意味する。

 白川総裁は、もともと本気でインフレになどしたくはなかったのかも知れない。だから、毎回効いて欲しくなさそうな様子で、小出しの金融緩和を発表していたのだろう。

大量の国債を持つ銀行の破綻懸念で
金融政策が制約を受けるのは問題

 だが、資本が脆弱な一部の銀行が大量の債券(大半は国債)を抱えていて、金利が上昇したら、これが潰れることの悪影響を心配しなければならず、そのために日本の金融政策が制約を受けているとしたら、それは問題だ。

 そもそも銀行が、十分あり得る程度の金利変動のリスクに対応できないなら、その経営は無責任だ。金融庁及び日銀の監督にも問題があると言わざるを得ない。