中国政府は何年もの間、台湾経済の将来は中国と切っても切れない関係にあると台湾の人々を納得させることで台湾の支配権を握ろうとしてきた。だが、台湾企業の間で米国などの市場に軸足を移す動きが強まるなど台湾の中国依存は低下しており、台湾に対する経済的影響力の低下に直面した中国はいら立ちを募らせている。昨年、台湾産農産物の輸入国1位の座を米国が中国から初めて奪ったことも、そうした変化を映すものだ。また、台湾の半導体ファウンドリー(受託生産)最大手、台湾積体電路製造(TSMC)などの電子機器企業も、米国など中国以外の国への製品販売を増やしている。これは米政府の半導体規制や米アップルの台湾製半導体への賭けなどが追い風となっている。
脱・中国依存で変わる台湾経済
地政学的緊張を受けて台湾は米国などとの経済関係強化にシフト、代償も伴う
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