2月27日、「TikTok」運営のByteDance(バイトダンス)が新たに「GeniusJoy」というAIを活用した子ども向けの学習プラットフォームを開発していると、Insiderが報じた。バイトダンスのウェブサイトに掲載された求人情報および同社子会社による商標出願によって判明し、シンガポールとロサンゼルスで数学カリキュラムの開発者を募集していたという。
TikTokのイメージが強いバイトダンスだが、同社の事業領域は幅広く、日本で目にするサービスやゲームも実はバイトダンス、もしくは傘下の子会社が運営しているというケースがある。主要なものをピックアップして紹介しよう。
Lark(ビジネスツール)
昨年、プロ野球で日本人最多本塁打数を更新したヤクルトスワローズの村上宗隆選手。彼の登場する全段広告が今年1月1日、日本経済新聞に掲載されたのをご存じだろうか。これはビジネスツール「Lark」の広告で、村上選手は2023年から同サービスのブランドアンバサダーを務めている。Larkはチャット、メール、カレンダー、ビデオ会議、ドキュメントなど、ビジネスに必要なツールをオールインワンで利用可能なプラットフォームで、バイトダンスが開発・提供している。Google WorkspaceやMicrosoft 365といったサービスに近い機能群がそろっており、世界では150以上の国と地域で利用されている。日本では2020年3月にサービスを公開、現在は9000社を超える企業が導入している。
Lemon8(SNSアプリ)
Lemon8(レモンエイト)は若者向けのファッションや美容、グルメや旅行などのライフスタイル情報に特化したSNSアプリ。各ジャンルのコンテンツをユーザーが自由に投稿・シェアでき、「Instagramのジャンル特化版」とでも言えばイメージしやすいだろうか。2020年3月にSharee(シェアリー)の名前でローンチされたが、2021年10月に現在の名前へリブランディングされた。中国の調査会社の点点数据によれば、Lemon8は過去1年間に世界でおよそ2000万件ダウンロードされており、日本、タイ、インドネシアでのダウンロード数が全体の約85%に及ぶと中国メディアの36Krは報じている。
放置少女(ゲーム)
「放置しよう、いまだ!」のキャッチコピーで女優の今田美桜氏が登場するCMや屋外広告を展開しているスマホ向けゲーム、『放置少女 ~百花繚乱の萌姫たち~』。三国志をモチーフにした世界で歴史上の武将たちの名前が付いた少女戦士を育成するRPGで、タイトルのとおりキャラクターを“放置”することでゲーム内の経験値を得られるのが特徴だ。開発元の「C4Games」は、2021年4月にバイトダンスに買収され傘下企業となった。同月から運営が「C4 Connect」に移管している。米国の市場調査会社Sensor Towerによると、2017年3月のローンチ以降、『放置少女』の日本市場での売上は累計で11億ドルを超えているという。