ガラスは細かな引っ掻き傷にも強く、「保護フイルムなどを貼らずにクリアな画面表示を楽しみたい」という期待にも応えてくれるだろう。

実際、iPhoneの強度は前世代の機種に比べて約4倍強くなっている。ただし、意図的に衝撃を与えた場合は言うまでもないが、立った姿勢で固い地面に落としてしまうとキズが付いたり、故障の原因にもなったりする。本機のコンパクトなサイズ、デザインの特徴を損なわないようなケースを装着した方が安心だろう。

iPhone 12 miniの本体はIP68等級に適合する防塵・防水・防滴対応だ。雨やシャワーによる水濡れに強く、キッチンや風呂場で使うこともできるが、念のため水に濡れた場合は水滴を軽く拭き取っておきたい。またケースを装着している場合は本体との隙間に水滴が残り、故障の原因になることもあるので注意が必要だ。

側面のエッジを立たせたことで安定したグリップ感が得られる
側面のエッジを立たせたことで安定したグリップ感が得られる

アップルはiPhone 12シリーズの発売に合わせて、米国の英語版ホームページで「Cleaning your iPhone」と題したガイダンスを公開している。その中で「70%イソプロパノール消毒液を使って外装を優しく拭く」ことについては問題ないと説明している。Lightning端子の本体に設けられている小さな穴の部分を濡れたままの状態で放置したり、iPhoneをまるごと消毒液等に沈めたりすることは厳禁とも書かれている。

ビデオカンファレンス用途としてはやや画面が小さい

iPhone 12 miniはスーツやパンツのポケットに入れて素早く出し入れできるサイズ感だ。エクスプレスカードとしてモバイルSuicaやモバイルPasmoを登録しておくと、交通機関の利用やモバイルペイメントがスムーズにできるのでおすすめだ。

左側の写真はポケットにiPhone 12 miniが入っている。男性のズボンのポケットに無理なく収まる。右側の写真のポケットにはiPhone12 Proが入っている
左側の写真はポケットにiPhone 12 miniが入っている。男性のズボンのポケットに無理なく収まる。右側の写真のポケットにはiPhone11 Proが入っている
モバイルSuicaによる改札タッチもスムーズだ
モバイルSuicaによる改札タッチもスムーズだ

モバイル通信は5GとギガビットLTEに対応するほか、Wi-Fiも最新規格の802.11ax(Wi‑Fi 6)をサポートする。屋外・家の中の両方で、それぞれの高速通信に対応する環境で快適なネットワーク接続ができる。画面が小さいので、大勢が参加するグループ単位でのオンラインカンファレンスや、YouTubeで開催されるオンラインイベントの視聴にはやや不向きかもしれない。別途、パソコンやタブレットを併用したい。

コンパクトなiPhone、SEと比べた満足度は?

コンパクトなiPhone SEと比べた場合、iPhone 12 miniとの価格差は3万円ほどある。高値に感じられるかもしれないが、5G対応や高機能なカメラ、ゆったりとコンテンツを表示できる高精細ディスプレイ、より強力な耐水性能など価格差に相応する価値は大いに感じられると思う。